仕事の達人
第
2
回
「IT第3世代」の旗手は
運とリスクを取り続けるネットギーク
※転職情報誌type2008年7月号より転載

グリー株式会社
代表取締役社長
田中良和氏
1999年、日本大学法学部を卒業。ソニーコミュニケーションネットワーク(現・ソネットエンタテインメント)に入社。海外事業担当を経て、2002年2 月、楽天に入社。オークションサイト、ブログ、アフィリエイト、レビュー機能といった新サービスの企画・開発・運営を担当する。2004年10月、楽天を退社。同年12月、グリーを設立して、代表取締役社長に就任。現在に至る
老若男女を問わず多くの人が利用しているSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)。日本ではここ2、3年で爆発的に広まったこのサービスを、いち早く提供していた男がいる。SNSサイト『GREE』の創設者である田中良和氏だ。2006年には、これまた他社に先駆けてモバイルとの連携に着手していた若手起業家は、どうやって時代のトレンドをつかんだのか? その秘密に迫る。
「後から振り返ってみたら、つながっているもの。人のキャリアとは、そういうものだと思うんです。確かに僕が今、グリーを経営しているのは、過去の経験の積み重ねがあったからです。かといって最初から起業を考えて仕事を選んできたわけではないですからね」
〝ナナロク世代〟(1976年前後に生まれたIT起業家たちの呼称)の一人として脚光を浴びた田中良和氏。だが彼は、世間から「成功を目指して奮闘する若手起業家」というイメージで見られることに違和感を覚えるという。
いったん就職した大手企業を辞めて、株式上場する前の楽天に入社。オークションやブログなどいくつもの新事業を立ち上げた後、自分で開発したSNS 『GREE』を提供するために27歳で起業した田中氏。その決断の数々も、本人は「運と縁によるもの」と、いたってナチュラルだ。
「人生で大事にしていることを挙げるとすれば、タイミングを逃さないことと、リスクを取ること。キャリアを決定付けるのはスキルや経験ではないと思っています」
この発言の真意を理解するには、起業までの経緯を詳しく知る必要がありそうだ。
共通の価値観を持った仲間たちと働きたい
田中氏が初めてインターネットに触れたのは、大学1年生の時に短期留学したアメリカでのこと。
「誰もが簡単に情報発信できるという点がすごいと思った。何百年に一度しかないような大発明であることは間違いないと思いました」と当時を振り返る。
「インターネットはこれから大きな産業に発展する」という確信を持ち、自分もそれにかかわる仕事がしたいと考えたものの、どうすればインターネット業界に就職できるのかも分からない。そこでITベンチャーのインターン制度などに参加して、同じ興味を持つ同世代の人たちと積極的に交流を持つようになった。友人などと一緒に、アメリカのIT業界を研究するサークルを立ち上げたこともある。楽天のオフィスに初めて足を踏み入れたのも、この時期だ。
「友人が楽天に就職したので遊びに行ったのですが、当時は社員がまだ6人程度。『会社』というものは、大きなビルに入っていて数千人単位の社員が働いているような組織を指すものだと思っていたので、ちょっとしたカルチャーショックでした」
実際に、いざ自分が就職するとなると、ベンチャー企業で働くという選択肢は現実的ではないように思えた。その結果、インターネット事業にかかわれることを第一条件にしつつも、ごく普通の就職活動を行い、1999年にソニーコミュニケーションネットワーク(現・ソネットエンタテインメント)に入社する。
だが、翌年1月には同社を退職し、楽天へ転職することになる。
「バブル崩壊を経験した直後ということもあり、1990年代は日本全体に『仕事に打ち込んでも仕方がない』というムードが漂っていて、僕はそれに違和感を抱いていました。そもそもなぜインターネット業界で働きたいと思ったかといえば、アメリカのヤフーやアマゾンといったITベンチャーを見て、若者たちが好きなことに一生懸命取り組む姿に共感したからだったんですね。あらためてそれを思い返して、自分も共通の価値観を持った人たちと働きたいという気持ちが強まったんです」
何もないゼロの状態から新しいビジネスを生み出すダイナミズムを体感できるのも、ベンチャーだからこそ。そう気付いたのも、転職を決意するきっかけとなった。
就活typeインターンシップ・プレミアムイベントを運営する株式会社キャリアデザインセンターは
「プライバシーマーク」認定事業者です。






何のための就職か、その本質を伝える情報誌
最上流の企業が集結!毎年大人気のイベントの開催情報をチェック!
2010年6月7日(月)に2012卒向けインターンイベントが開催されました。

